第6回 収入保障保険の落とし穴

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第6回 収入保障保険の落とし穴

収入保障保険は、被保険者が死亡した場合に毎年(毎月)あらかじめ定めた額を受取ることができる保険で、定期保険に比べて保険料が半分以下程度で安く、必要保障額の減少と同じように保障が減っていくので合理的であるのが特徴でした。(参考:生命保険の種類逓減定期保険と収入保障保険

税金の面から収入保障保険を考えると、条件によっては保険金の受取り方の違いで損をするケースがあるので、注意が必要です。

(1)収入保障保険の相続税法上の課税取扱

契約者=被保険者=夫、保険金受取人=妻という契約形態を前提に、みていきましょう。

まず、夫が死亡した際には、保険金を年金で受け取る権利(年金受給権)が発生します。相続税の計算においては、この年金受給権の評価額が相続財産として計算され、受取るべき年金の総額に、次の割合を乗じて計算した金額が権利の価額となります。この場合、受取人が相続人であるときは生命保険金の非課税財産(500万円×法定相続人の数)の適用があり、評価額から差し引くことが出来ます。

残存期間 割合
5年以下のもの 70/100
5年超10年以下のもの 60/100
10年超15年以下のもの 50/100
15年超25年以下のもの 40/100
25年超35年以下のもの 30/100
35年を超えるもの 20/100

例えば、60歳満期で年金額15万円の収入保障保険に加入し、40歳で夫が死亡した場合、妻は毎月15万円を満期までの20年間に渡り受取ることができるので、15万×12ヶ月×20年=3,600万円を受取ることができます。相続税の評価額としては、3,600万×40/100=1,440万円で、法定相続人が妻と子の二人の場合は1,000万が非課税財産として控除できるので、1,440万ー1,000万=440万円が評価額となってきます。

(2)毎年受取る年金に関する課税上の取り扱い

毎年受取る年金については、雑所得として所得税・住民税が課税されてきます。雑所得の計算は、下記の計算式で計算されます。


ということは、保険に加入してから早い時期に死亡した場合には、毎年受取る年金の殆どが雑所得として課税されてくることになりますまた、雑所得は他の所得と合算されて税金が課税されてきますので、受取人の所得によっては高い税率がかかってきます。

(3)相続財産が少ない場合などは、一時金での受取りも考慮しましょう

収入保障保険を販売している殆どの会社が、年金に替えて保険金を一括して一時金で受取ることを選択できるようになっています。この場合には、年金で受取る総額よりも金額は少なくなります。また、相続税の評価は一時金の金額で評価することになります。(相続税の非課税財産の適用可)

つまり、相続財産が少なくて相続税がかからないような場合は、年金で受取ろうと一時金で受取ろうと相続税はかかりません。しかし、年金で受取る場合には、その後に受取る年金には毎年雑所得として所得税・住民税がかかってくるのです。

収入保障保険で保険金を受取る場合、下記の条件に当てはまる時には年金ではなく一時金で受取ることも考慮することが必要です。
1.加入してから早い時期に死亡した場合
2.受取人の所得が高い場合
3.相続税がかからない、或いは殆どかからない場合
 検討する目安としては、一時金で受取ることで年金総額より少なくなった金額と、年金で受取った場合にかかってくる所得税と住民税の総合計額のどちらが大きくなるかです。